新興市場の株式投資
ウェブマネー |
ウェブマネー(2167)について分析していきます。東証1部上場のフェイスの子会社です。 分析日2009/05/07 【事業内容】 電子マネー「WebMoney」の発行・販売及び電子決済サービスの提供
一般的に有名な電子マネーは、Edy(エディ)やSuica(スイカ)、WAON(ワオン)、nanaco(ナナコ)、PASMO(パスモ)あたりで、ウェブマネーを知っている人は少ないかもしれない。実際ウェブマネーの電子マネー(すべての)に占める市場シェアは微々たるもので、主にオンラインゲームで使用されている。(約80%) ウェブマネーの取引スキーム (ウェブマネーのホームページより) これだけだと、分かりにくいので少し説明を。例えばウェブマネーがよく利用されるオンラインゲームの場合。まず、オンラインゲームの月額利用料を払ったり、ゲーム内で使うアイテムが欲しい!とする。そのときに、オンラインゲームで使える通貨に、現実の通貨から変換する必要がある(直接円では購入できない) 仮に私が1ユーザーだとすると、そのゲーム内の通貨を買うためにコンビニ(など)で3000円分のウェブマネーを購入する。次に、3,000円分のウェブマネーをそのゲームで使える通貨に変換し、ようやくアイテムを購入できるというわけだ。ウェブマネーの収益源は、そのオンラインゲーム会社からの手数料ということになる。(決済金額の10〜13%) 【ウェブマネーの強み】 電子マネーの先駆者で、オンラインゲームでの知名度があること。 オンラインゲームでの決済シェア40%(2003年は60% フェイス資料より) 情報漏洩のリスクがないこと(ウェブマネーは個人情報の入力など一切必要なし) ウェブマネーウォレットの利便性 システムを提供する事業ゆえに、固定費の増加が少ない(従業員数は横ばい) 【ウェブマネーの弱み】 オンラインゲーム以外での利便性が今ひとつ オンラインゲーム市場の状況に業績が左右される。(下方修正の要因 大型タイトル欠如) オンラインゲーム市場はウェブマネーの期待通り成長するのか? ウェブマネーは加盟店(多くはゲームの運営会社)の手数料が高いという噂も。 下方修正の要因、利益率の低下の原因は大きな問題を抱えているのかもしれない。 【競合について】 エディー(edy)モバイルedy ソニー 9期連続で赤字 電子マネーでは最もメジャー モバイルsuica JR系 ヤフーショップで使える店多い ネットキャッシュ ビットキャッシュ クレジットカードの決済 現在オンラインゲームで使う通貨を購入する方法は、クレジットカードとウェブマネーのシェアがもっとも高く、その他の電子マネーは10%程度に過ぎない。 かつてはオンラインゲームの電子マネーといえば、ほぼウェブマネーの独占であったが、現在では大手の電子マネー、モバイルsuicaやモバイルEdyでも使用可能なタイトルが増加している。 たとえば、以前に分析したゲームオンの主力ゲームである「レッドストーン」では、2007年2月にモバイルsuica、モバイルedy(エディ)、エディでの決済を可能にした。 【市場環境】 電子マネーは各社乱立状態か。 利便性が高く、幅広く使えるサービスに集約化が進むと推測 日常生活でも使えて、他のオンラインショップでも、そしてウェブマネーの主戦場であるオンラインゲームでも使えるなら、そちらを使ってしまうのでは・・・。
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