新興市場の株式投資
ナカニシ |
ナカニシ(7716)のまとめです。 医療器機について、ましてや歯科関連などさっぱり知識がありませんので、決算説明を読んでいても半分ぐらいは理解できません。しかし理解できないなりに色々と考えることは無意味ではないでしょう。 数年前にナカニシ社を分析したレポートを読んで、ナカニシ社の成長は新興国次第、といった見方をされていました。しかしふたを開けてみれば過去数年において、成長したのは先進国で、とりわけ欧州でした。 では、今後も先進国での成長が期待できるのか?というと、私は厳しいんじゃないかなーと感じます。まず日本は歯科医師は増えていますが、今後そんなに増えるかな?という疑問が出てきます。周りを見ても歯科ってそんなに不足してない気がします。 一番成長を牽引してきた欧州ですが、これは(おそらく)市場規模が拡大したというよりは、シェア拡大に成功したと見るべきで、今後さらに拡大できるのか?というと私には分かりません。北米についても事情はほぼ同じだと考えておいたほうが良さそうです。 そうすると、やはり大きく伸びるとしたら新興国市場となるでしょう。中国はコピー商品の影響で苦戦していますが、市場自体は拡大していますから、ビジネスチャンスはあるはずです。韓国のウォン安も永遠とは限りません。その他の新興国も、長い目で見れば人口は増加し、経済的に豊かな層も増えるはずです。 ビジネスチャンスがあるところに新規参入者は現れますが、このビジネスは専門性が高いために、それほど簡単に参入はできないでしょう。となると、ニッチな市場で、いまある競合と競争しつつ拡大していく可能性が高いと思われます。 ナカニシ社はすでに営業利益率がかなりの高水準ですので、今後売上が増加しても、利益率を改善するのはちょっと厳しいかなーと思います。よってビックリするほど大きな成長はしないけど、為替や競争環境で上下にブレながらも徐々に拡大する、というシナリオがもっとも妥当な気がします。 まあ、素人なんで好きに色々書かせてもらいます(笑)ビジネスモデル的に、海外売上比率が高く、ニッチな市場で高シェア、高付加価値商品という意味で、SHOEIに似てますね。意味不明なほどのROICの高さも。 あとの投資判断は、このように競争力が高い企業をある程度安ければ買う、かそれほど良くない企業を激安まで待って買うか、という投資スタンス次第となって来るでしょう。
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