投資メモ(IR担当に聞いてみた)

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日本社宅サービス  2016年8月24日

主に大手企業の社宅管理のアウトソーシングを受託している会社です。

Q 2008年あたりから業績がずっと苦戦していたがどういう要因なのか?

A まず大手(日本郵政)の解約があった また事業環境的に大手がアウトソーシングするという流れがやや停滞していた

Q この2〜3年 売上が伸びている要因は?

A 大手企業に社宅を含めて色々とアウトソーシングしていく流れがある また社宅サービスに付帯する新規サービスなども増加してきている

Q 御社のシェアはどれぐらいか?

A 社宅のアウトソーシングではトップシェアで約22% 受託社宅数は約20万件

Q 競合の状況はどうか?

A 2位、3位はリロホールディングス スターツで受託件数は各10万件ほどと把握している

Q 社宅のアウトソーシングの開拓余地はどうか?

A 全国で社宅がどれほどあるかは把握はできていないが、まだ半分もアウトソーシングしていないと考えており、開拓する余地はあると考えている

Q どれぐらいのペースで開拓できると考えているか?

A だいたい年間1万件ほど増加するイメージを持っている(約5%成長)

Q 大口顧客の解約リスクはどうか?

A 一番大きいところで5000件ほど、売上比率では4%ほどなので大口解約リスクは低いと考えている また大手で解約する例はほとんどない(スイッチングコストがかかるため)

Q 中期経営計画では新規事業を育成する前提になっているが具体的には?

A まだ複数の新規事業を育てている段階で、コアとなる事業があるわけではない

Q 管理事業の利益率がかなり低いがなぜか?

A この業界は競争が非常に激しいため、利益を出しにくい

Q 業績予想をかなり保守的に出す傾向があるが今期も保守的か?

A 例年そこまで保守的に立てている訳ではないのだが、今期も同じ

Q 上場10年ということで、そろそろ新しいステージに行こうじゃないか?

A 東証マザーズには10年ルールがあるので、その点については真面目に検討している(現時点では東証2部に移行済)

Q 先日の株式分割もその点を意識していると?

A それはある

Q 先日の自己株式の消却をしたが中途半端に残した、全部消却しても良かったのでは?

A 今後の成長戦略にM&Aも検討しているので、自己株式と使うという選択肢を残しておきたかった

Q 今後、景気が悪化した場合に業績は大丈夫か?

A 当社はストックビジネスであるし、社宅の環境は景気に左右されないのでその点は大丈夫だと考えている リーマンの時も影響はなかった

Q 御社の最大のリスクは何か?

A 長期的には少子化 また日本の企業が社宅不要だという考えが広がれば厳しくなる

Q 流動性が少なくて買いにくいんだが何とかして?

A いろいろと頑張るッス!

総評 主力の社宅のアウトソーシングはストックビジネスで、売上の構成についても大手企業に大きく依存している訳ではないので安定している。最近では大企業のアウトソーシング化が進んでおり、事業には追い風が吹いているようだ。

ただ、今後どれぐらい社宅事業で伸ばす余地があるのかは把握するのが難しい。また中期経営計画では成長意欲を見せているものの、計画には新規事業を育成する前提となっており、それが実現できるかどうかがポイントになりそうだ。


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