新興市場の株式投資

日進工具

日進工具(6157)の分析2です。

2009/01/04 株価2,390円 時価総額37.4億 現在の株価


日進工具を投資対象として分析

【成長性】

日進工具の戦略としては、超硬小型エンドミルから別の分野へと進出することはなく、あくまでも特化していく戦略のようだ。

すると、日進工具の業績が拡大する可能性があるのは、超硬小型エンドミルの市場が拡大すること、シェアを拡大すること。のどちらしかない。

私にはこの戦略が良いのか悪いのかは分からないが、超硬小型エンドミルの市場規模並の業績安定度と成長があり、逆に言うと大きく急成長する可能性は低い。

【リスク】

最大のリスクは超硬小型エンドミルの分野で何か異変が起こること。(技術革新など)
日進工具はこの事業に特化しているため影響も致命的

超硬小型エンドミルに特化した事業のために、この分野で大きな技術的変化があった場合に致命的な影響を受ける可能性がある。

景気の動向に影響を受ける。工作機械に取り付ける工具なので、設備投資の影響を受ける。

原材料の高騰(タングステン)

【割安度分析】

実績ベースでのPERは5倍程度 予想ベースでも5倍程度だが、下ブレ懸念がある。

資産面だけでの割安感はないだろう。

業績予想達成+5%成長シナリオ
 ネットキャッシュ19.8+(7.3×12=87.6)=107.4億(34.8%)

業績2割未達+5%成長シナリオ
 ネットキャッシュ19.8+(6×12=72)=91.8億(40.7%)

業績2割未達+無成長シナリオ
 ネットキャッシュ19.8+(6×10=60)=79.8億(46.9%)

【指標等】

実績PER 4.06倍 予想PER 5.11倍 PBR 0.53倍
ROE 14.1% ROA 11.3% 自己資本比率 82.4%
ROIC 真のPER 1.35倍


日進工具まとめ

超硬小型エンドミルに特化している企業なので、それほど大きな成長は望めないが、扱っている商品と同じく硬い(堅い)ビジネスという印象。

不景気の影響は当然受けるだろうが、どの程度の業績悪化に繋がるかは不透明だ。しかし超堅小型エンドミルという市場が消えるわけではなく、一時的に縮小したとしても、景気が回復すれば日進工具の業績も回復するだろう。

現時点での予想PERはあまり役に立たないが、長い目で見た場合にこの水準で買っておけば、負ける確率は低いと考えられる。



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