新興市場の株式投資

JPN債権回収

JPN債権回収(8774)(2月からJPNホールディングス)について分析2です。

2009/01/14 株価67,900円 時価総額33.5億 現在の株価

ジェーピーエヌ(JPN)債権回収を投資対象として分析

【成長性】

カード業界向けの売上が減少している分を、自治体等の請負でカバーしている。この分野でナンバーワンの会社にしたい(社長)自治体の債権は、納税や社会保険料など。

社長は、JPNの現状と将来性は相当厳しいと考えているようだ。事業を成長のために拡大するというより、このままでは生き残れないので「拡大せざるを得ない」というニュアンスに聞こえる。

不景気で滞納者が増えて追い風になる?
→社長は追い風にはならないだろうと考えているようだ。おそらく不景気でカード需要そのものが減少すると見ているからだろう。

【リスク】

カード業界の動向に業績は影響を受ける。

今後は債権を受託ではなく、買取もしていく方向なので、回収リスクが拡大する。すでに債権の買取を実施している(現在約11億)

今後事業領域を小口から拡大していくために、M&Aなどを考えているようだ。そのために資金が必要なら増資する、と言っていたので、株価が上昇したら増資する可能性はある。(口調では、かなりの確率でやると感じたが)

社長の話では来期は、大幅な事業再編をするので減益になるだろう、とのこと。

【割安度分析】

実績PER 3.77倍 予想PER 4.94倍

今期は業績修正後の予想範囲前後(下ブレするんじゃないかな・・・)で着地するだろうが、来期は社長も述べているように減益になりそう。業績の見通しが立たないために割安度は計算しないことにする。

【指標等】

実績PER 2.89倍 予想PER 3.45倍 PBR 0.56倍
ROE 19.9% ROA 14.2% 自己資本比率 81.1%
ROIC 真のPER マイナス
株価490円で計算


JPNジェイピーエヌまとめ

有利子負債もなく、キャッシュリッチなので安全な会社・・・と思って投資すると痛い目に遭う可能性があると思われます。その理由は、今後数年の間にJPN社は相当大きな勝負に出る可能性があるから。

JPN社は小口で債権受託型から債権買取型への転換と、大口への事業領域の拡大を考えており、債権回収のリスクを自社で負い、かつ現在ノウハウがない大口やカード以外の事業領域に乗り出すということは、他社をM&Aしたり相当な投資をする必要があります。

そう考えると、JPN社の株に投資することは、資産バリュー的な意味で投資するというより、将来サービサーとして飛躍するという成長性に賭けるということになるでしょう。かなりハイリスクな銘柄と考えたい。(どの程度、自社で債権を買い取るか規模にもよりますが)

加えて、来期の業績予想は相当厳しい数字が出ることを覚悟したほうが良いかもしれません。その時に株価も・・・・・(実際にはどうなるか分かりませんが)



JPN債権回収の分析1に戻る   新興市場の株式投資 トップへ