新興市場の株式投資

一六堂のメモ

名証セントレックス上場の一六堂(3366)の分析メモです。2009/07/20 株価38,000円

事業

居酒屋「八吉」「五大陸」を主体に展開
買参権を持つことが強み

業績推移

(売上)




19 20 21 22
1Q 958 1616 2060 2093
2Q 1029 1655 2135 2076
3Q 1371 1698 2174 2089
4Q 1633 2025 2407 2348
合計 4991 6994 8776 8606





(営業利益)




19 20 21 22
1Q 120 150 155 150
2Q 120 108 88 108
3Q -26 72 121 95
4Q 164 266 341 273
合計 378 596 717
626

買参権とは?

通常は漁港・地元関係者しか取得できないセリに参加する権利。一六堂では法人として取得。

メリット
@仕入れが安くできる(他社の約半額)
A新鮮
B安心安全 いつどこで採れた魚かまで分かる
C希少価値 通常店頭には並ばない魚を仕入れ可能

買参権、もう少し詳しく!

なぜ取得できたのか?
→社長が漁港に足繁く通って信頼を勝ち取ったため(最初冷たくあしらわれたらしい)

他社は取得できないの?
→個人的名つながりや紹介によるものでまず無理、また規模が大きいと魚を全部持っていかれる懸念があるので、特に大手には無理

一六堂さんもたくさん仕入れたら不満は出ない?
→まだそれほどの規模ではないから大丈夫 とりあえず売上2倍程度までは何の心配もないだろう。

今後はまだ取得できる?
→買参権は個人的な繋がりで取得できるものなので、紹介など通じて取得していく予定

一六堂の強み

魚だけでなく青果物も市場から直接仕入れ
全店舗を黒字化
甲子園球児の柚原洋一社長のガッツ

成長性

今期は出店3撤退3の予定だが、これは最低線 条件さえあえばさらに出店、またM&Aも視野(持ち込み案件は多いが、慎重に検討している)
大きいだけではなく強い会社を目指す。
マニュアル化できない(あえてしない)営業形態は成長緩やか。

財務・会計

毎年、営業利益>経常利益なのは協賛金(飲料メーカーなどからのお金)のため。また昨年度は特別利益が多額計上(ワシントンホテル内の店舗を相手の事情で閉鎖 稼ぎ頭だった)

リスク

魚価の上昇
柚原社長の色が濃いために、経営者の依存度は高い
客層はビジネスマン、また接待や打ち合わせに使われる店舗形態のため、景気悪化の影響はかなり受ける。(強い会社かどうか真価が問われる時期といえそう)
店舗拡大のために熟練の板前さんが必要で、人材確保が課題(特に珍しい魚を調理する形態なので、この部分は大事)

割安度

名証セントレックスに上場しているためもあり、予想PER7倍程度
資産面での割安感はなし

まとめ

上場している市場がセントレックスというマイナー市場であるために、評価も低く目立たないですが、エキスポ出展企業のなかではかなり輝いていたように思いました。(役員さんもいた)

ただ管理人はすでに一六堂に投資済なので、少し贔屓目に見ている可能性があるので注意してください。



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