新興市場の株式投資
JPNホールディングス(旧JPN債権回収) |
大証ヘラクレス上場のJPNホールディングス(旧JPN債権回収)について分析していきます。(全2ページ) サービサーと呼ばれる債権回収業者。主にカード会社から個人の債権回収業務を請け負っている。 最初に債権回収と聞いて、 その他にリサーチ事業(債務者の調査)・バックアップサービス事業(証券化関連)を行っている。(売上のうち13%程度) 主な顧客は、クレディセゾン(30.6%)・セゾンファンデックス(12.6%) 出光クレジット(12.2%)その他、アイワイカードサービス・高島屋クレジットなど。 サービサーは約100社あり、取り扱っている債権の質や量もまったく異なっている。たとえば大口とか、不動産を扱う会社、また債権を買い取る業態から、債権を一時的に預かる業態まである。 その中で、JPNは小口の債権を専門としており、債権を一時的に受託する形態を取っている。約70%が信販+消費者金融 【強み】 小口の債権回収のノウハウがあること。 【業界動向】 カード業界の現在の市場規模は35兆円で、社長は今後数年で60兆にはなると予想している。その根拠は現在日本ではカード利用者の比率が低いことと、ウェブマネーのカードを通じての利用が拡大すると見ている。 現在は消費のうちカード決済が13%で世界的に低い水準にある。これが20%程度には拡大するのではないかと考えている。(社長談) カードを持つ人口自体は減少する。カード会社も徐々に減少している(500社→308社) カード会社の減少と、カード市場規模の拡大でせめぎ合う状態に置かれる。 【直近の業績】 中間期に通期業績を下方修正 カード会社の審査が厳しくなって、優良顧客が選別されて延滞する人が減り、債権回収業務の受託が減少した。 貸金業法の改正で、カード会社の業績が悪化し、そのために受託契約の内容を見直しを迫られ(頼むから値下げしてくれ!ということか)採算が悪化した。 【競合】 サービサー業者100社ほど。 サービサー業者は法務大臣の許認可を得なければならないので、一定の参入障壁がある。 小口無担保の領域ではナンバーワン(ただし規模も小さい)
【株主構成】 クレディセゾンが71.4%の圧倒的支配 クレディセゾンと自社株持ち株会の株数が減っているのはなぜ? 【資本政策】 07年6月に2分割 【経営者・IR】 会社説明会の動画あり。 見た目以上に挑戦的な経営者、というよりそうしないと生き残っていけないという危機感が強いということか。 【財務】 有価証券が多いが、ほぼ政府短期証券 現金+買取債権+売掛金−全負債=29.7億 【株主還元】 配当性向は決まっていない・自社株買いなし。 |